清潔に皮脂を取るケア法がいけない
女性は性としての体質上皮脂の分泌が多くはなりませんから、皮脂の分泌を増やしている理由が女性の薄毛の原因の一つだと言えます。
もし、貴女が「頭皮が脂っぽい、ベタ付く」と感じているなら、皮脂の分泌を増やすシャンプーとシャンプー法・皮脂を取る育毛方法が薄毛の大きな原因の一つだと言えます。
シャンプーとシャンプー法が問題
薄毛を改善する為のケアには、よく洗って皮脂を取ったり毛穴掃除をしたりする育毛方法が当たり前のように定着しています。
ところが、実際は洗い過ぎて皮脂を取り過ぎによるマイナスが出ていることを忘れないでください。(あくまでも皮脂を取り過ぎるシャンプーで、皮脂を取り過ぎるシャンプー法による)
体の仕組みを考える
体を守る為に必要な皮脂は、体の仕組みとして「取れば減る」というような単純なものではなく、取れば補充する機能が働きます。皮脂が減るのが激しくなれば分泌量をふやす機能が働きます。
皮脂を取れば補充されるし、いつも取り過ぎていると皮脂腺が肥大化して、いつも大量に皮脂を分泌するようになります。
取ることで自ら皮脂の分泌を増やしているのです。
抜け毛が少なくなり、頭皮は綺麗になる
皮脂の取り過ぎは抜け毛が少なくなり頭皮が綺麗になっていきますが、頭皮が弱るので血行が悪くなって毛も弱っていきます。
特に市販のシャンプーはサッパリ感や洗い上がりを優先したつくりになっているので、市販のシャンプーでよく洗えば洗うほど必要な皮脂を過剰に取り去ることになります。(育毛に役立つシャンプーとは?)
こうして、皮脂の取り過ぎが皮脂の分泌を促すようになっていき、頭皮が脂性になって毛の生育が悪くなっていくのです。
皮脂や脂性が悪いのではなく、皮脂の分泌を促し脂性にしている行為が悪いのです。
性としての体質上皮脂の分泌は少ない
ご相談を承っていますと、女性なのに「頭皮が脂っぽい」とか「べた付く」と訴える人が多いです。
よくよくお聞きすると、皮脂の分泌を増やす行為や食生活に問題がり、それらが薄毛の原因になっているのが分かります。
女性は皮脂を取ることで悪化させている
皮脂には育毛や頭皮の保湿に必要な成分が含まれています。
皮脂の分泌が少ないタイプの薄毛や女性の薄毛は「よく洗うことでその成分まで取り去る」ことになり、頭皮を弱らせたり薄毛の進行を早めています。
女性の場合の薄毛の原因は、ほとんどこの皮脂の取り過ぎのタイプといってもよく、毎日よく洗っている人ほど薄毛になる可能性が高く思い当たる人も多いはずです。
皮脂の分泌が多いと感じる女性は、市販のシャンプーでの洗い過ぎが「薄毛」や「毛の生育の悪い」原因の一つであって、決して皮脂の分泌が多いのが原因では無いと言うことを理解しておかないと育毛方法を間違えます。
毎日洗っているのに薄毛になる不思議
よくよく考えてみると、良く洗って薄毛が改善されるなら、昔は2~3日に1回だったシャンプーが、今は毎日(すごい人は朝晩)になっているのだから、昔より薄毛で悩む人は減っているはずです。
でも、現在の女性の方が昔に比べて3割4割も毛が細く、薄毛の女性が多いのです。
薄毛人口が増えている原因が皮脂ではなく、別の理由からであると言うことなのです。
頭皮にシャンプーの残留がタップリ
実際、私の相談室では頭皮の温浴をしますが、毛の薄いところの皮脂はあまり取れません。
毛の多いところほど、皮脂の量が多くて水が白く濁ります。それよりも、水が洗濯槽のように泡立つことの方が問題です。
写真は、お湯だけで頭皮を洗った後に溜まったお湯を撮影したものです。最近は少なくなりましたが、10人中2人くらいまでの人がこの状態に近いです。
皮脂が毛穴に詰まる・皮脂が毛の生育を阻害しているのはウソ
TVや雑誌の広告主がヘアケア製品のメーカーであったり、髪の毛を触る資格が理美容業界にあることから、「薄毛」や「毛の生育」に関する特集が組まれる時には、必ず理美容師さんがその特集の情報提供を担います。
この時にマイクロスコープで頭皮の拡大写真を見せ、毛穴の皮脂や角質が絡んでいるのを見せて、毛穴に皮脂か角質が詰まっているから毛が「生えない」「育たない」と言っています。
誰でも皮脂が溜まって見えるもの
洗髪後10時間とか12時間とか時間が経てば、誰の頭皮を見ても皮脂の分泌や角質が毛穴を塞いでいるように見えるだけなのに、「これをちゃんと取らないと毛は生えない育たない」と訴えかけ、「頭皮の皮脂を取り綺麗にしないと駄目なんです」としているのです。
こう言ったTVや雑誌での特集やサロンの紹介で、頭皮の「before→after」を見た人が非常に多いのではないでしょうか?
その為、頭皮を綺麗にしないとハゲるとか思わされて、これが世間の間違ったおかしな常識になってしまっています。
それを本当のことだと信じて、毎日一生懸命になって皮脂を取るようなシャンプーで洗髪している女性が多くなって脂性になっているのです。
女性が男性ホルモン過剰にはならない
女性の場合に男性ホルモンが過剰になると言うことはあり得ません。あるとすれば、ホルモンのバランスを崩すこと。
ホルモンのバランスが崩れれば、女性は必ず生理の状態が悪くなっているはずです。
だから、男性のようにホルモンの作用云々を考える前に、ホルモンのバランスを崩している原因を探るのが先決です。
女性の場合、甲状腺に問題があることがあるので抜け毛が気になる時は、一度甲状腺ホルモン量を調べることをお勧めします。
頭皮が老化していませんか?
今の20歳の人の頭皮は皮脂を取り清潔にしているので、昔の40歳くらいの老化して衰えた頭皮をしています。
老化し衰えている頭皮にカラーやパーマ等で負担を与えているので、女性の薄毛人口が増えているのです。
頭皮の老化を予防して改善していかないと、育毛剤をつけたくらいでは薄毛・細毛は改善できません。
老化した頭皮には育毛剤は効かないどころか強い負担を強いる結果になります。まずは弱った頭皮を改善するところから。
女性ならお分かりだと思います。頭皮も顔と同じ肌です。厚化粧と強い洗顔で肌が老化するのと同じように、市販のシャンプー・リンス・トリートメント・整髪料で頭皮は老化しているのです。